皆さん、こんにちは。
アニメ『薬屋のひとりごと』の第2話はご覧になりましたか?
今回は第2話で主人公の猫猫が壬氏に任命された毒見役の仕事についてご紹介します。
歴史上の毒見役とは一体どういった仕事だったのか?現代には未だに毒見役は存在するのか?
このような、様々な視点で詳しく探っていきます。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
猫猫の毒見役としての活躍
こちらは漫画2巻にて、毎年2回行われる園遊会で玉葉妃の毒見役を務めることになった猫猫が毒見をする名シーンです。
このシーンを見ると。猫猫に毒の影響は何も無いように見えます。
しかし、この後すぐにその場を後にし毒を吐き出しています。
実は猫猫には薬師の義父がおり、幼い頃から自身の身体で毒の効果を調べる実験をしていました。
毒と薬は紙一重ともいいますからね。
その為、猫猫は毒に対しての抗体のようなものが身体にあり、少量ではほとんど問題がありませんでした。
毒に対する忌避感も猫猫は無かったようです。
むしろ嬉々として毒を接種したがります。(汗)
これは猫猫が特殊なだけで、実際その場には他の妃の毒見役も数名いましたが、誰もが毒見をすることを恐れています。
それほど毒見役の仕事を務めることが危険であることが分かります。
普通に考えれば命に関わるのですから当然ですね。
私達が想像する毒見役の姿は、猫猫以外の毒見役のように毒を警戒し恐る恐る毒見する姿ではないでしょうか?
現代では、毒見役という言葉はドラマや本などの中でしか耳することはほとんどありませんが、実際の毒見役はいったいどんな仕事だったのでしょうか?
歴史上の毒見役は?
歴史上では、毒見役は主に王族や貴族のために食べ物や飲み物に毒が入っていないかを確認する役割を果たしていました。
例えば、古代ローマでは皇帝に毒見専属の奴隷がおり、彼らは主人が食べる前に毒が入っていないかを確認する仕事をしていました。
ただし、効果が遅い毒に対しては対処できず、そのため毒見役は短命であったと言われています。
日本の江戸時代においては、1回の食事につき3、4人程度の毒見役が存在したようです。
最初に奉行が毒見をし、問題がなければ小姓が最終的な毒見をする、という二重のチェック体制がとられていました。
または三重にチェックするということもあったみたいです。
毒見役が試食した後、しばらく時間をおき毒の反応がなければ将軍の食卓におだしされるというわけです。
その為、時間をおいたことで冷めた食事を将軍などはずっと食べていたと言われています。
それほど毒に対して厳重に対策していたのです。
現代の毒見役は?
現代でも特に高い立場にある人物の食事には毒見役がついていることがあります。
例えば、オバマ元アメリカ大統領は、パリのフレンチレストランで食事をした際に毒見役が同席していたと報じられています。
米大統領警護隊(シークレット・サービス)はセキュリティ上の観点から、大統領が移動する際に毒見役を同行させているという事実は公式には認めていません。
しかし、毒物が食事に混入するのを防ぐため、ホワイトハウス外で大統領が摂取する食事に対して厳重なチェックを実施していることは広く知られています。
ロシアのプーチン大統領はクレムリン宮殿で食事をする時は、いつも毒見役をそばに置いて、食べ物をチェックしてもらっているそうです。
ちなみに、日本の皇族は1989年まで寿司に毒が入っていないか、また魚は傷んでいないかを調べる人を置いていたそうです。
補足:毒見役と毒味役、どちらが正しい?
記事を書く中で、毒見役?それとも毒味役?と悩みました。
調べるとすぐに答えは分かりました。
毒見(どくみ)とは、誰かに出される食物が安全であるかどうかを実際に食して確認すること。毒が含まれていないか、腐敗していないかなどを確認する。毒見を担当する役割を毒見役という。毒味や毒味役の「味」は当て字である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
どちらも間違いでありませんが、正式には毒見の方がより正しいみたいです。
まとめ
『薬屋のひとりごと』に登場する毒見役の仕事について、歴史上の事実と現代における事例を基に、この危険ながらも重要な役割を果たす仕事について探ってきました。
歴史上、そして現代でも重要な人物の安全を守るために毒見役は存在しており、その役割は依然として重要なものとなっています。
もしかしたら歴史上には『薬屋のひとりごと』の猫猫のように自ら進んで毒見をする変わった毒味役もいたかもしれませんね。